花様年華 考察メモ⑴ 年齢について
花様年華シリーズの考察をするにあたって、自分でいくつかまとめてみたりしているのですが、今回はその中から年齢についてのまとめを公開したいと思います。
花様年華NOTEには「YEAR 22」のように年数と日付が書かれていますが、これは西暦とは関係がありません。
年齢の考え方
まず年齢の考え方ですが、花様年華NOTEでは具体的に「この時何歳だった」といった書き方はされていません。
そのため所々に書かれてある年齢にまつわる内容と、高校生であることは分かっていますので、その年齢に当てはめて逆算していきます。
基準となる日
その中で最も正確と見える基準日とします。
花様年華NOTEの中で見てみると、22年3月2日に書かれてあるホソクの日記が最もそれらしいです。
この日記から分かることは22年の2月にホソクが高校を卒業したということです。
日本では高校3年生は18歳ですが、韓国は数え年ですので少し違います。
これが日本人としては何とも難しい。
基本的には+1歳ですので、韓国では17歳が高校に入学します。
韓国では3月に入学式があり、2月に卒業式があるようですので、日本より1ヶ月前倒しになっているイメージですね。
そして数え年では元旦に皆一斉に歳を取ります。
高校1年生:2001年3月〜2002年2月 → 17歳〜18歳
高校2年生:2002年3月〜2003年2月 → 18歳〜19歳
高校3年生:2003年3月〜2004年2月 → 19歳〜20歳
通常の+1歳で考えた時のように、高校3年生の間ほとんどを19歳で過ごしますが、最後の2ヶ月間は20歳になるようです。
そのため、この時ホソクは20歳だと考えます。
22年3月2日 ホソク(20歳)
ではホソクの年齢を基準として、他の皆の年齢を逆算していきます。
タイムリープが始まる22年の年齢で見ていきましょう。
ソクジン(22歳・1994年生) +2歳
ユンギ(21歳・1993年生) +1歳
ナムジュン(20歳・1994年生)+0歳
ホソク(20歳・1994年生) +0歳
ジミン(19歳・1995年生) −1歳
テヒョン(19歳・1995年生) −1歳
ジョングク(17歳・1997年生)−3歳
と、こうなります。
簡単にまとめた画像がありますので参考にして頂ければと思います。
見辛かったらごめんなさい。。。
見ていただくと分かるように、ソクジンの年齢とYEARが同じなんですよね。
そのため、ソクジンの数え年がYEARになっているとも考えられますね。
まだあまり考察内では触れていませんが、ソクジンが父の日記を見つけるシーンがあります。
ソクジンの父も息子と同じようにタイムリープをしていたんですね。
そしてそれを書き記していたのですが、この日記たちもそれに近いのかなと思います。
この日記は全員分あるんですけどね!
自分用の年表では、MV・花様年華NOTE・漫画と全ての出来事を入れています。
そのためめちゃくちゃ膨大なんですが、時系列を考える時非常に役立ちます。
今後もなにか考察メモがあれば更新します。
⑫WINGS Short Film考察 <#2 LIE>
⑪WINGS Short Film考察 <#1 BEGIN>
※以下、花様年華Note・漫画 花様年華<SAVE ME>ネタバレ注意
前回の記事
今回からWingsの考察に入っていきたいと思います。
まずは一番初めに公開されたWings Short Filmから考察してみたいと思います。
今回は1番目の「Begin」からです。
そして今回もたくさんの方の素敵な考察や日本語訳を拝見させていただきました。
他の方の考察を参考にしている点も多々ありますので、それを踏まえた個人の解釈として見て頂ければ嬉しいです。
また、考察が変わると記事を書き直したりしていますので前回と内容が違っている可能性があります。
目次記事やタイトルにてお知らせはしていますが、ご了承ください。
目次記事
[注意]
・3月に出版された「花様年華 THE NOTES 1」
・LINE漫画で公開されている「花様年華Pt.0<SAVE ME>」
・公開されている「花様年華 THE NOTE」
以上を参考にしており、盛大にネタバレしていますので未読の方はご注意ください。
- Wingsのコンセプト
- デミアンについて
- 簡単なあらすじ
- 二つの構成
- #1 BEGIN -ジョングク
- 二つの世界
- 口笛
- ジョングクの夢
- 男性の絵
- 夜明け
- ジョングクの服装
- 男性の絵
- 鳥
- ジョングクのロゴ
- まとめ
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⑩花様年華 考察<Highlight Reel>
※以下、花様年華Note・漫画 花様年華<SAVE ME>ネタバレ注意
今回はHighlight ReelのMVについて考察していきます。
Highlight ReelはPrologueのMVと同じく尺が長めで物語シーンが多いですね。
このMVで判明した事も多くあり、また花様年華Noteで描かれているシーンが多くあるMVでもあります。
目次
- Highlight Reel
- 22年5月22日
- 構成
- ソクジンのナレーション①
- 22年5月25日 ユンギ
- 22年5月31日 ホソクとジミン
- 22年6月5日 ナムジュン
- 22年6月14日 ジョングク
- 22年6月18日 テヒョン
- 22年7月11日 ソクジン
- ソクジンのナレーション②
- 22年7月13日 ナムジュン
- ホソクとジミン
- テヒョン
- 22年6月16日 ジョングク
- 22年8月30日 ソクジン
- ソクジンのナレーション③
- 22年6月16日 ユンギ
- 22年7月4日 ジミン
- 22年7月7日 ホソク
- 22年7月10日 テヒョン
- 22年7月26日 ジョングク
- 22年8月30日 ソクジン
- ソクジンのナレーション④
- 22年8月30日 ソクジン
- ソクジンのナレーション⑤
- まとめ
- 時系列の整理
- Prologueのタイトルについて
- 後書き
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⑤花様年華 考察<RUN>
※以下、花様年華Note・漫画 花様年華<SAVE ME>ネタバレ注意
これまで書いた記事
前回の記事
以前にもRUNに関して考察を書いたのですが、prologueを考察し直すにあたってRUNの考察もかなり変わりましたので、一度書き直したいと思います。
全体的に書き直しましたので、過去の記事は非公開にいたしました。
変わっていない所はそのまま載せていますので、新しいバージョンだと思っていただければと思います。
目次
時系列
まず始めに、RUNの時系列はいつなのか考えてみましょう。
ここで頭に入れておきたいのが、前回の記事にも書いたとおり、タイムリープ後であれば必ず22年4月11日以降であるということ。
そうでなければそれ以前の“彼らの本当の過去”です。
つまり、INUに描かれているような学生時代、もしくは、タイムリープ後の世界の2択になります。
ナムジュンがコンテナで暮らしていることから、引っ越す前の学生時代ではないことが分かります。
そしてタイムリープ後だと裏付ける部分として、ナムジュンは拘置所に入っておらず、皆と再会していますね。そしてジョングクやユンギも生きています。
学生時代ではなく、尚且つINUとも過去が変わっています。
RUNはタイムリープ後の世界線と考えて間違いないかと思います。
ではPrologueとの前後関係はどうでしょうか。
私は前回の記事で、RUNはPrologueよりも後のタイムリープと書きました。
しかし色々考え直してみた結果、時系列としては
INU → <タイムリープ> → RUN → Prologue
では無いかと思っています。
その理由について書いていきたいと思います。
MVの構成
RUNのMVは頻繁に何度も切り替わるシーンが印象的です。
それぞれのシーンが分散されているため一見分かりにくいですが、編集して繋げてみたりするとストーリーが分かってきたりします。
まずは大まかにシーンを分けてみたいと思います。
- 水面に落ちるテヒョン・水の中でもがくテヒョン
- 部屋で遊んでいるシーン
- 二人ずつで分かれているシーン
- 草原やトンネルのシーン
ざっくり分けるとこの4つのシーンで構成されていると思います。
分け方としては、主に彼らの服装などによって別日と思われるもので分けています。
今回は、そもそもこれらがどういったシーンなのか、RUNのMVが何を描いているのか、それを考えながら進めます。
ではまず、二人ずつに分かれたシーンから見ていきます。
これらのシーンは花様年華におけるペアである、ユンギとジョングク、ナムジュンとテヒョン、ホソクとジミンで分かれています。
一つ一つ見ていきましょう。
ユンギとジョングク
ユンギとジョングクの喧嘩シーン。
個人的にこのシーンはとても大事なシーンだと思います。
"ユンギとジョングクの喧嘩"と書きましたが、どちらかと言うと辛そうなのはジョングクの方ですよね。
ジョングクはユンギを止めようとしているように見えます。
この"ユンギとジョングクの喧嘩"については、花様年華NOTEに記載があります。
正確には喧嘩ではありませんが、このシーンを連想させるソクジンの日記があります。
ソクジンがタイムリープを始めてから、皆を救うために何度も何度も同じ時を繰り返していました。
花様年華NOTEや漫画<SAVEME>などから見るに、ソクジンがタイムリープによって過去を変えてたとしても、必ず起こってしまう出来事、というのはあるようです。多少の事では未来は変わらないという事でもあります。
ソクジンがタイムリープを始めた時点で知っていた不幸は5つ。
- ナムジュンが客と揉める
- ジョングクが死ぬ
- ユンギが死ぬ
- ホソクが事故に遭う
- テヒョンが逮捕される
ジミンはその時点で消息がわからない為、ソクジンはある程度時が進むまで、ジミンに一体何が起こっているのかは知りませんでした。
そして不幸が起こる原因をソクジンが知っているのは、ナムジュンのみ。
その為ソクジンはナムジュンから助けようとしました。
ナムジュンの事件とジョングクの自殺は同日に起きました。
ソクジンが客と揉めそうになっていたナムジュンを助け、ビルの屋上から落ちそうになったジョングクを助けた後、ジョングクの元へユンギから電話が来ます。
しかしその相手はユンギでは無く「火事で怪我を負ったユンギが病院に運ばれた」という病院からの電話でした。
結果、ジョングクとソクジンが病室に駆けつけた頃には、ユンギは命を落としていました。
ソクジンはナムジュンとジョングクの次に、ユンギを助ける為に動き出します。
しかし、ユンギだけは一筋縄ではいきませんでした。
ユンギが自殺に至ってしまう原因は、ユンギ自身の葛藤の中にあったからです。
ナムジュンやジョングクのように、外的要因があった場合はそれを未然に防ぐことで対処ができましたが、ユンギの問題は自身の中にありました。
そのため、タイムリープの度に自殺を謀る場所が変わったり、日付が違っていたりと防ぎ切ることができなかったのです。
※ユンギの自殺未遂は、上記のように4月11日に起こっている場合もありますが、大体は5月に起きているようです。日にちもズレていたり統一性がありません。
ユンギの自殺を防ごうと、ソクジンは何度も行動を起こしましたが、ユンギの心まで救うことはソクジンには出来ませんでした。
何故なら、同じ苦しみを抱えていないソクジンには、ユンギの波乱に富んだ苦しみを推し量ることは出来なかったからです。
俺マジで死んだんだ
これで助かったって思いました
地獄よりもっと地獄みたいな現実から抜け出してやっと楽になれるって思いました
どうしてですか?
放っといてくれればよかったのに
火の中からユンギを助けた後、ソクジンが病室で目覚めたユンギから言われた言葉です。
ソクジンは、これだけではダメだったのだと気付きます。
何度も失敗を重ね、ソクジンは挫折よりも先に、もう一生ユンギを助けることは出来ないのではないかと絶望を抱きました。
そんな中ソクジンは、ユンギが部屋に火をつけようとした時、部屋に入ってきた小さな鳥が壁に激突し、血を流し地倒れるのを見たユンギが、火をつけることをやめ、部屋を去っていく所を見ます。
この小さな鳥が、ユンギの自殺を阻止したのです。
それを見てソクジンは考えつきました。
ユンギの自殺に関わる全ての変数がユンギの内部にあることが問題ならば、そのうちのひとつを外に引き出せばいいのではないか
しかしそれを実行するには、自分ひとりの力では不可能でした。
そして思い浮かんだのが、ジョングクでした。
高校時代、皆で初めて海に行った時、工事音で何も聞こえない中、皆で海に向かって夢を叫びました。
その時、ジョングクはユンギに対して何かを言っていたのです。それをソクジンは聞き取ることが出来ませんでしたが、ジョングクにとって大事なことだったことは分かっていました。
その時、何故ジョングクはユンギに言ったのか。
ソクジンは今となって、その理由が分かったのです。
ジョングクを救ったのもユンギだったのだ
ふたりは同じ眼差しをしていた
そう思ったソクジンは、ジョングクがユンギの元に向かうように仕向けました。
他人との関わりを閉ざそうとするユンギの元へジョングクを行かせることは、ジョングクを傷つけることにも変わりありませんでした。
二人は何度も衝突しました。時には、ジョングクがユンギを見限り、それが原因でユンギが火に飛び込むこともありました。
RUNの二人の喧嘩シーンは、そういった頃を描いたものだと思います。
ジョングクはユンギを止めようとしたが、ユンギはそれを拒み出ていってしまった。
ソクジンがこの日記を書いているのは、22年5月2日。
MVのこのシーンがいつかは分かりませんが、この日辺りで考えていいと思います。
ホソクとジミン
ホソクとジミンのシーンは病院だと思われます。
この時点でホソクとジミンは2年ぶりの再会をしていることから、大体の日付を予想する事ができます。
ホソクがナルコレプシーが原因で入院するのは、22年5月10日。
そしてたまたま外科病棟に移っていたジミンとベッドが隣になり、二人は再会します。
この日が22年5月11日。
ホソクとジミンが再会することは、7人がまた集まるようになるためには非常に重要です。それまでジミンは消息不明のままで、ソクジンすらジミンが今どこで何をしているのか知りませんでした。
ホソクはみんなを繋ぐキーパーソン的人物でもあります。
この運命的な再会は、ジミンにとっても、みんなにとっても大きな出来事です。
ナムジュンとテヒョン
シャッターにグラフィティをするテヒョンと、それを見ているナムジュン。
警察に見つかり一度捕まるも、二人で逃げ出します。
テヒョンがグラフィティで警察から逃げるのは、そう珍しくもないようです。
その中でも漫画で似たようなシーンがあるのは、22年5月11日。
漫画では警察から逃げてきたテヒョンが、ナムジュンのいるコンテナに逃げ隠れ、泊めてもらうといったシーンなので少し違うのですが、この事がきっかけでナムジュン達はホソクやジミンと再会することにもなる、大事なシーンでもあります。
部屋で遊んでいるシーン
部屋で遊んでいるシーン、としましたが具体的に言うとこのシーンです。
皆、服装も少し派手で部屋の中で楽しそうに遊んでいますね。
このシーン、まるでパーティのようだなと思いませんか?
私は一体なんのパーティなんだろうと思い、思い返してみました。
NOTEや漫画で彼らがパーティをしているシーンは3つです。
ひとつひとつ見ていきます。
病院で行ったジミンの誕生日パーティですが、これは本当にジミンの誕生日を祝っていたわけではなく、ジミンを連れ出すためにユンギが看護師についた嘘でした。
そのシーンはEuphoriaのMVで描かれているため、候補から除外します。
そしてジョングクの退院パーティですが、これはEuphoria以降の話になります。
そうすると時が経ちすぎているため考えにくいです。
このことから最も考えやすいのは、ジミンの退院パーティです。
このシーンに車椅子が出てくるところから考えても、退院パーティかと思われます。
ジミンはホソクと再会したことをきっかけに、みんなの力を借りて病院から抜け出します。
ソクジンは初め、ジミンの未来を大きく変えてしまうことに戸惑い、ジミンを脱出させようとするみんなを止めたこともありました。
ですがその後、ジミンがバスタブで自殺未遂をするところを見てしまいます。
そこでようやくジミンから「外に出たい」と言う言葉を聞き、ソクジンはジミンを病院から連れ出すこととなります。
漫画では狭いコンテナの中で、ホソクが持ってきたファーストフードでパーティをして、外では花火をしました。
このシーンは実はINUのMVに非常にそれっぽいシーンが出てきます。
そのため、ジミンの退院パーティはINUで描かれていたのか?とも思ったのですが、そう考えると時系列がごちゃごちゃになってしまいます。
INUはみんなで遊んでいるというイメージで、ジミンが主役のようには見えない事も引っかかります。
NOTEの中に「パーティではいつもホソクがツースターバーガーでハンバーガーを買ってきてくれた」と言ったような記載があったので、これが彼らのパーティの定番なのかもしれません。
私がRUNのこのシーンが、ジミンの退院パーティではないかと思ったもう一つの理由があります。
それがバスタブのシーンです。
枕投げのあと、ジミンがバスルームの扉を開けると、既に中には6人がいます。
そしてソクジンがジミンの手を引き、みんながジミンをバスタブに入れます。
どうしてジミンなのだろう、と思った時に、彼が主役だったのではないかと思ったのです。
ジミンは病院のバスタブで入水自殺を起こします。それを知っているのはソクジンだけですが、このシーンはINUのジミンのシーンを彷彿とさせます。
そしてジミンの他に、テヒョンもバスタブに入ります。
奇しくも、テヒョンも水の中で溺れるシーンがあるんですよね。
そういった理由から、ジミンの退院パーティだと仮定すると、推測できる日にちは22年5月15日です。
水の中のテヒョン
RUNのMVの中でも特に印象に残るのが、水の中で藻掻くテヒョンのシーンです。
MVはテヒョンが背面から水に落ちるシーンから始まります。
このシーンはPrologueの最後を彷彿とさせ、その続きかのように思えます。
上記の考察に日付を書いたのには理由があります。
見て分かるとおり、これらのシーンは全て22年の5月に起こっている出来事で、かなり近い時期に起こっています。
ユンギとジョングクの喧嘩 → 5月2日
ホソクとジミンの再会 → 5月11日
テヒョンが警察に捕まりかける → 5月11日
ジミンの退院パーティ → 5月15日
そして、テヒョンが展望台から海へ飛び降りる日。
それは22年5月22日です。
これはPrologueので考察詳しく書いていますが、ソクジンは最後、テヒョンだけを救うことが出来ませんでした。
テヒョンの不幸を知っていながら、彼のSOSには気づかなかったのです。
時系列で見ると、RUNのほとんどのシーンがPrologueよりも以前であることがわかります。
Prologueに至るまでのタイムリープが描写されているのが、RUNのMVだと考えられます。
草原やトンネルのシーン
RUNではこれらのシーンの他に、トンネルで悪さをしているシーンや、草原で寝そべったりしているシーンもありますね。
この時の服装は他のシーンとも違うため、別の日だと考えられます。
これらのシーンですが、探してみたもののNOTEや漫画の中に似ているシーンが見つかりませんでした。
強いて言えば、ファーストフードを食べている所でしょうか。
雰囲気的には退院パーティの続きとも思えますし、彼らが再び集まれるようになってからということは間違いないかと思います。
では他のシーンや、細かい演出を見ていきましょう。
その他の演出
壁に書かれた文字
花様年華のMVでは、壁に書かれた文字に何か意味が含まれている事が多いです。
よく見てみないと分からない部分ではありますが、あまりの細かい演出に驚くばかりです。
RUNのMVでも気になる文字があります。
後ろの壁に英文がいくつか書いてあります。
”WASTED YOUTH”
”ENTER THE VOID”
“Wasted Youth”は直訳すると「無駄な青春」
”ENTER THE VOID”というフランス映画があります。
この映画は日本の歌舞伎町が舞台です。薬物の売人をしていた主人公が警官に射殺され、魂が永遠に街を彷徨うという話。R18のかなりヘビーな内容のようなので、見られる方は注意。(私はこの類が苦手なので見られた方のレビューなどを見て少しだけ把握した感じです)
この映画の大きなテーマは「死後」と「輪廻転生」
この映画が指す”The Void”は「無」ということらしいです。
頻繁にカットインするテヒョンの死の間際。
”ENTER THE VOID”はテヒョンの魂がこの世を彷徨うことを指し「無駄な青春」というのはソクジンの失敗を表しているのかもしれません。
この失敗というのは彼らを救うことが出来なかったということです。
現に本当にこのMVがPrologueに繋がっているとすれば、この青春は無駄になってしまいます。
この辺りの文字はその後のWingsなどにも繋がってきそう気がします。
そっちは全く考察に手をつけていないため、予想でしかないですが。笑
トランプタワー
このトランプタワーのシーンはとても重要なシーンです。
トランプタワーがテヒョンに壊され、ソクジンは何かに気がついたような表情をします。
トランプタワーは他にも出てきますね。
ユンギとジョングクの喧嘩シーンの直後です。
流れで見てみましょう。
そしてユンギが鏡に向かって椅子を投げ、それによって鏡がバラバラに割れます。
その直後にトランプタワーが崩れ、ソクジンが映ります。
この一連の流れは、しっかりと関連づけて見るべきだと思います。
トランプタワーが意味していること。
トランプタワーを作るのはとても難しいことですよね。
彼のしている「全ての過ちを正す」という行為はとても難しいことです。
ソクジンがしているタイムリープの事を表していると考えられます。
トランプタワーが崩れるこのシーンはソクジンのタイムリープが失敗したことを表している様に感じます。
正確に言うと、ソクジンが今回のタイムリープで「彼らを救えなかった」という意味の失敗です。
そしてもう一つ理由があって、この「鏡を割る」という行為です。
別のコンセプトのMVや、最近の物に至ってもガラスが割れる音やシーンは多く用いられているように感じます。
鏡が割れる音や砕けるシーンは、ソクジンのタイムリープを連想させます。
ガラスが割れるような音は、ソクジンがタイムリープに失敗した後、その世界が崩れる音でもあります。
ソクジンのタイムリープが失敗した時、彼はこの音を聞いているのです。
”ガラスが割れた音”がした後、”トランプタワーが崩れ”、ソクジンの何かを察したような表情。まるでタイムリープの失敗を表しているようです。
鏡を割る直前に映るのはスメラルドの花。
この花は架空の花で、花言葉は「伝えられなかった本音」です。
ユンギが出ていった部屋で、ジョングクの前には楽しんでいる自分たちがいます。
このシーンは過去の楽しかった日々が戻ってこないことを意味しているのかと思っていましたが、今回の考察の時系列で考えると喧嘩の方が先になります。
ジョングクがユンギを止められなかった事により、ジミンの退院パーティが行われる未来は無くなりました。
そういった意味にも捉えられそうです。
そしてこのトランプタワーがテヒョンによって壊されてしまうというのが、Prologueの展開を知っていると、何とも勘繰ってしまいます。
この世界線は、テヒョンによってタイムリープが起こってしまうからです。
蝶のトランプ
トランプはナムジュンのシーンでも出てきます。
彼がコンテナの扉を開けると、大量の羽と一枚のトランプ。
この羽根は枕投げのシーンを思い出しますね。
トランプに描かれているのは蝶は、キリスト教では「復活」を意味し、仏教では「輪廻転生」の象徴。ギリシャでは魂や不死の象徴だそうです。
花様年華のMV中、この蝶が出てくるシーンが何度かあります。こういった意味があるとも考えられます。
テヒョンの既視感
花様年華シリーズを考察するにあたって、明らかに周りと違うと分かるのはソクジンとテヒョンです。
ソクジンについては一目瞭然てすが、気になるのはテヒョンです。
そのシーンが分かりやすく描かれているのが、テヒョンがグラフィティをし、ナムジュンと共に捕まるシーン。
気になるのが、ナムジュンを見たテヒョンの表情です。
ハッとしたような表情。何かに気がついたようにも見えます。
ではそれは一体何だったのか。
恐らく彼らは同じ行動を何度もしているでしょう。
それはソクジンが何度もタイムリープをしているからです。
普通であれば、テヒョンはそれらを覚えていません。
しかし、テヒョンに”何か”が起こっていたとしたら。
その"何か"について、花様年華NOTEに記載があります。
タイムリープ後の世界線で、テヒョンにはあるひとつの出来事が起こっています。
テヒョンは悪夢を見ていました。
それは非常にリアルで、ユンギが死に、ジョングクが飛び降り、ナムジュンが喧嘩に巻き込まれるという夢でした。
あまりにも生々しすぎて「夢が現実で、今が夢なのではないかと思ってしまう」
そうテヒョンはナムジュンに話していました。
なんとテヒョンは、何故か知らないはずの本当の過去を夢で見ているのです。
それはソクジンにより書き換えられていると言うのに。
その事から、テヒョンは以前にこの光景を見た気がする、そういった表情をしているのではないかと考えられます。
この、テヒョンが本当の過去を夢で見ていることは非常に重要な鍵となります。
イヤホンをしているソクジン
途中、草原のシーンで気になる部分があります。
皆が立っている中、座っているソクジンがイヤホンを外すシーンです。
イヤホンといえば、BEGINSのコンセプトフォトでしょうか。
他にもLIVEのトレイラーやBoy In LuvのMVにもインカムやイヤホンをつけているシーンがあります。
Boy In Luvは少し違うかもしれませんが、トレイラーは関連していることは確かだと思います。
このインカムはソクジンが校長に彼ら素行を報告していることを表しています。学生時代の話ですね。
このシーンはそれに関連しているとも思えます。
ジョングク
そしてMVの最後、トンネルで車にいたずらをした後ですかね。
ジョングクが振り返るシーンがあります。
前にいるのはソクジン以外の5人と分かるので、この視点は運転をしているソクジンの視点だと思われます。
このシーン、INUに似ているシーンがありましたね。
INUの考察で、ジョングクは本来交通事故では亡くなっていないというお話をしました。
しかし、彼の事故は"いつ起こるかわからない彼の未来"でもあります。
INUと同じように、このシーンも今後の伏線ではないかと思います。
現に、彼には交通事故に遭ってしまう未来があります。
これについてはHighlight Reelの考察で書きたいと思います。
ソロシーン
RUNにもソロシーンがあります。
全体的に皆とても辛そうです。まだ完璧には救われていないことがわかります。
ソクジンとテヒョン
ソクジンとテヒョンはまた別に同じ場所と取れるソロシーンがあります。
二人は同じ線路沿いに立っていると思われます。
ふらふらと歩くテヒョンと、そんなテヒョンを見る様に横を向いた途端映る、水の中で振り向くテヒョン。
すごく意味深ではあります。今後の展開を示唆しているかのようにも思えます。
クレジット後のジミン
これについては別の記事で考察しています。
※度々編集するため内容が変わっている可能性があります。
起き上がるテヒョン
終盤、テヒョンが落ちたはずの水面から起き上がるシーンがあります。
今回の考察ではRUNはPrologue以前、Prologueに至るまでを描いたMVという前提で考察をしてみました。
実際にMVが公開されたのはPrologueは先です。
テヒョンが展望台から飛び降りた後、タイムリープが起こるはずです。
現にEuphoriaのMVでは、時が巻き戻る様に逆再生されていました。
RUNが、先に公開されたPrologueの言わば回想のようなものであれば、最後にテヒョンが起き上がる事ができたのはソクジンがタイムリープをして未来を変えたからだと考えられます。
そのため、このシーンは未来が変わったことを表すのではないかと思います。
本来であれば、このままテヒョンはもがき苦しみながら海の底へと沈んでいたことでしょう。
まとめ
RUNのMVは他のMVと比べて、NOTEや漫画に出てくるシーンが少ないと個人的には思いました。
街中を走り回ったり(そういう曲なので当たり前ですが)パーティだったり、写真を撮ったり、草原に寝転がったり。
そういったシーンはよく探してみましたが、特にどこかに書いてあったシーンではありません。元ネタがないということですね。
今回の考察で私が最終的に落ち着いたのは、上記に書いた通り
RUNはPrologueに至るまでの過程という考察でした。
個人的には割と腑に落ちて、すっきりとした部分もあります。
今回触れていないシーンに関しては、まだ自分の中でよく分かっていない部分があります。すべてに意味があるとも思ってはいませんし、私の知識では気づけない部分もあるかと思います。
そしてまた別の話にはなりますが、今回の考察のためにNOTEや漫画を読み返していました。
また、今回私の中でRUNの時系列が確定した事から、Prologueというタイトルの意味も分かったように感じます。
これについては一度時系列を整理した方が良いかと思いますので、次回あたりに書きたいと思います。
最近は何度も記事を修正しているため、読みにくくなっているかと思います。
申し訳ないです。 目次記事を活用していただければと思います。
次の記事
⑧花様年華 考察<Prologue> 夢の世界説
※以下、花様年華Note・漫画 花様年華<SAVE ME>ネタバレ注意
久しぶりの更新になります。
タイトルから分かる通り、今回は以前書いたPrologueの考察について追記という形で書いてみたいと思います。
前回の記事
今回書くのは前回と全く違う考察になります。
前回の考察を書くに当たってもPrologueは本当に悩んだのですが、一応結論づいた考察が前回書いた内容でした。
個人的には夢の中説よりもタイムリープ説を推していたのですが、今回はその「夢の中説」に近い考察です。
かなりぐだぐだになってしまった上に、大した内容でもないので流し見程度で大丈夫です。
MVの構成
ではまずMVの構成を振り返ってみましょう。(ここは前回の考察と同じです)
Prologueはテヒョンが電話をかけるシーンから始まりますね。
手が血で塗れていることから、INUのシーンの続きということが分かります。
そのシーンの後、画面が切り替わり森の中のシーンへと移ります。楽しそうに過ごす彼らが海に行き、そこでテヒョンは展望台から海へと飛び降ります。
注目する点
今回私が注目したのは、BGMで使われている「Butterfly」の歌詞です。
夢なのか現実なのかが分からない
僕の海辺のカフカよ
あの森には行かないでくれ
RMのラップ歌詞の部分です。これは韓国語の和訳ですが、日本語の歌詞でも似た意味の歌詞です。
他の部分の歌詞に比べて、具体的なこのワード。
この「海辺のカフカ」「あの森には行かないでくれ」というのは何なのか調べてみました。
海辺のカフカ
実際に読まれた事がある方もいるのではないでしょうか。
私は読んだことがなかったので、この言葉にピン来ず色々調べてみました。
そしてこの小説の内容が意外にもPrologueのMVとリンクしている箇所が多かったのです。
今回はこの小説を基に考察をしてみたいと思います。(今更)
似ているシーン
考察をするにあたって「海辺のカフカ」のストーリーを知らなければ元も子もないので、取り急ぎ色々調べてみました。さすがに読破する時間がなかったので、あくまで上辺だけで理解した概要になります。
この小説はカフカという15歳の少年が主人公です。ざっくりと内容の説明をすると、父親から掛けられた”呪い”を回避するために家出をし、四国に行ったカフカと、また違った理由で四国に行くことになったナカタという人物。全く接点のない二人でしたが、何かの運命で絡まり合いながら、お互いの目的の為に旅をするといったようなお話。
これだけでは全く分かりませんが、深く説明するのは難しいので気になる方は調べて見るのが良いかと思います。
カフカが旅をする理由は父に掛けられた”呪い”を回避する為。
その呪いとは「お前はいつか自らの手で父を殺し、母と姉と交わる」というものでした。この呪いが発動することを恐れたカフカは、呪いから逃げるべく遠い四国へと逃げるのです。
父殺し
テヒョンとの共通点は「父殺し」というワードです。
INUのMVからも分かる通り、本当の過去ではテヒョンは父を殺してしまいます。
しかし一方で、「海辺のカフカ」の物語では、カフカは父親を殺してはいません。呪いの通りにはいかなかったのです。しかし結局カフカの父はナカタという人物によって殺害され、それによって物語は展開します。
カフカとテヒョンの家庭環境も似ており、母がいないことや兄弟構成も同じです。
あちら側の世界
もう一つ、似ているように感じるところがあります。
それがButterflyの歌詞にも出てくる「森」です。
「海辺のカフカ」ではあちら側の世界というものが出てきます。これは具体的にそう言われていたわけではありませんが、死後の世界と似ていて意識だけが存在している世界のようです。つまり肉体とは分離した世界。
あちら側の世界への入口が開かれる原因は幾つかあるようで、例えば命を失いかけたり死の間際に直面すると開いてしまうことがあるようです。
そしてそこに長く留まってしまうと、もう元の世界には戻る事ができません。
物語の中でカフカは森の中へ入ったことで、あちら側の世界に行くことが出来ました。
これはナカタによって入口が開かれていたからでもありました。
そこでカフカは死んだはずの人物と出会います。彼女に現世に戻るように説得され、森を下り現世へと戻ったのです。
この”森の中が異世界に通じている”というのが個人的にすごく引っかかりました。
PrologueのMVは今現在の情報だけでは、タイムリープ後と断定することが非常に難しいです。
その違和感を、もしこれが”夢の世界であったら”と考えると、意外とすんなりと入ってくる部分も多いのです。
「海辺のカフカ」はナムジュンの愛読書でもありますから、この言葉達は本当にラップの歌詞に出てきた一文に過ぎないのかもしれませんが、一度そういった視点で考えてみても面白いかと思い、今回は考えてみます。
夢の世界説
前提
ではまず見失ってはいけない大前提を見ておきます。
- ソクジンはタイムリープをしていること
- 本当の過去ではないこと
ソクジンがタイムリープをしていることは、ほぼ決定事項です。
今回考えるのはPrologueがタイムリープ後の世界であるのか、夢の世界であるのかという点で、そもそもソクジンがタイムリープをしていないのではないか、という話ではありません。
そしてその上で、前回のPrologueの考察でも書いた通り、これはINUの続きでもそれ以前の学生時代とも考えにくいため、本当の過去ではないでしょう。
この二点は大前提として見ておきます。
PrologueのMVにおける違和感
なぜタイムリープ後説ではなく、この説を考えるに至ったかは先ほど説明しましたが、他にもいくつか理由があります。
PrologueのMVでは、タイムリープ後だと考えても根拠が付けられないシーンがあります。そういった点が多く、本当に苦労しました。
あくまで個人的意見ではありますが、その部分を紹介します。
- 序盤の電話シーンから森へのシーンへの切り替わり
- テヒョンが飛び降りる理由
- RUNの水中シーン
ひとつひとつ見ていきます。
急なシーンの切り替わり
一つ目は最初のシーン。
INUの続きともとれる電話シーンの後、その続きとしては到底思えない和やかなシーンに、急に画面が切り替わります。
回想でもなく、続きでもない。
タイムリープ後だと考えても、どうして同じMVの中で別の世界線の話が急に出てくるのか、個人的にすごく違和感があったのですが理由としてしっくりくるものがありませんでした。
前述で「海辺のカフカ」では森の中に入ることで、あちら側の世界へと通じた、と書きました。
Prologueの序盤、テヒョンは既に森の中にある廃プールにいます。そしてそこへ皆がやってくる。
もしもこのシーンが「海辺のカフカ」と似た様な意味を持っていたら?
あちら側の世界というのは、言わば想像の世界。夢の世界とも言えますね。
何かが原因で別の世界へ入ってしまったテヒョンは、そこで今は会えないはずの6人と再会する。
MVで実際に森の中へ入ってきたのは他の6人ですが、先に来ていたのはテヒョンなので、この場合はテヒョンがやはり主人公でしょう。この世界に迷い込んだのはテヒョンだと考えられます。
この”きっかけ”ですが、私は”父を殺したこと”もしくは”血”が引き金になったのではないかと思います。
これは完全に憶測でしかないので「ああそうですか」くらいの話なのですが「海辺のカフカ」で老人のナカタが四国を目指すきっかけとなった出来事が、どうやらカフカの父を殺し、血に触れたからのようなのです。
これは父に取り憑いた悪魔が原因なのですが…まぁさすがにそこまで一緒ではないと思いますが、理由としてあってもおかしくないかなとは思いました。
しかしテヒョンが実際に事件を起こした後に、自らの足で森に行ったのかという事は分かりません。
6人(正確にはソクジンを除く5人)が森の中を歩くシーンは、テヒョンがあちら側の世界への入ったという隠喩的な表現という事も考えられます。
実際に森に行ったかどうかというのは、そこまで重要ではありません。
(実際に「海辺のカフカ」にはメタフォリカルな...という言葉が多く出ます。メタフォリカルは隠喩を指します。その事からこういった意味も考えられるのではと思いました)
急なシーンの切り替わりは、時系列としては同じだけれども、テヒョンが想像の中にトリップしている…という風に見れば、タイムリープ後だから切り替わるという考えよりは腑に落ちる気がします。
テヒョンが飛び降りる理由
そして最後の展望台からテヒョンが飛び降りるシーン。
実は現段階では、この先テヒョンがどうなったのかはどこにも書かれていません。
今までの記事でここでテヒョンの死因が変わっている、と書いていましたが、実際にこの飛び降りでテヒョンが死んでしまったのかどうかは分かっていないのです。
かといって、テヒョンが助かり、この先も未来が続いたのかというとそうも考えられません。タイムリープしたと思われる内容があるからです。
ではそもそも、どうしてテヒョンは飛び降りたのか。
もしも飛び降りたのがソクジンであれば、理由は考えられます。
タイムリープを起こしたいからです。
前回までの考察で書いたかどうかは定かではないのですが、ソクジンが死ぬとタイムリープが起こるということが漫画から分かっています。(その事からタイムリープの発生理由はソクジンも含めた7人が不幸になる事だと考えられます)
しかしテヒョンはもちろん、タイムリープを起こすことは出来ません。
そう考えるとテヒョンは死のうと思って飛び降りた、としか思えません。
ですが、もしここがテヒョンの想像の世界だとすればどうでしょうか。
前回の記事で、映画「インセプション」に基づいて考察されている方のブログを紹介しました。
現在公開されているより以前のPrologueのクレジットで、インセプションの劇中曲が使用されていたことからの考察です。
インセプションでは、夢の世界から現実世界へと戻る方法があります。
それは夢の世界で死ぬか、三半規管に刺激を与えることで現実世界にいる自分の意識を覚醒させるというもののようです。
そういった観点から見てみると、テヒョンの飛び降りは現実世界へ戻るための手段ではないか、とも考えられます。
何かのきっかけで夢の世界へと入ってしまったテヒョンが、今は会えなくなってしまった6人と過ごす事で現実を受け止め、飛び降りる事によって夢の世界から脱する。
そういった考えもできるかもしれません。
RUNの水中シーン
最後にRUNの水中シーンについてですが、私はずっと不思議に思っていた事がありました。
どう見てもPrologueの続きにしか見えないのに、テヒョンの服装が違う事です。
Prologueでの、この日のテヒョンは黒のパーカーに黄色のTシャツでした。
しかしRUNの水中シーンではNIRVANAと書かれた黒のトレーナーを着ています。
撮影日の都合上…と思ってしまえばどうしようもないのですが、もし何か理由があるとすればそれは何なのでしょうか。
テヒョンがこのトレーナーを着ているのはRUNのMV以外、後にも先にもありません。
現在公開されているMVではどの続きに当たるかどうかは、それこそPrologue以外には考えにくいです。
そして意味深なのはRUNの序盤と最後のシーン。
テヒョンが背後から落ちるシーンでRUNのMVは始まり、起き上がるシーンで終わります。
前回RUNのMVでは、最後にテヒョンが水面から上がれることから、テヒョンが助かったのではないかという考察を書きました。
そう考えられるな、と今でも思います。
しかし、もしこれが隠喩的な意味を含んでいるとしたら。
単純に「テヒョンが夢の世界から脱出した」とも考えられます。
インセプションと同じようにです。
夢の世界だから、と考えると服装が違うことも腑に落ちます。
ですが個人的にはそれだと少し物足りないような気がしています。
PrologueのMVが、何故「Prologue」なのか。
RUNのMVで何故このシーンが挿入されているのか。
そしてこの服装の違い。
正直そこをまだ考えられていないので、ここについては何か考えが固まったら今後書いてみたいと思います。
この考察による矛盾
もしPrologueが「テヒョンの夢の世界」と考えた時、確かにMV中の違和感を解消できる部分があります。
夢の世界へと迷い込んでしまったテヒョンだが、7人で過ごした後現実へと戻る。そしてその後INUの続きに進んでいく。(つまり警察に捕まるテヒョンをソクジンが見かけるシーンに繋がる)
しかし、同時に別の矛盾も生まれてしまいます。
- どこまでが「夢の世界」なのか
- ソクジンがテヒョンの「夢の世界」を知っているのは何故?
まず、どこまでが「夢の世界」なのか。
考察を書くにあたって、ソクジンのタイムリープは確定していると言うことから、Prologueだけが「夢の世界」の可能性があるとして考察すると書きました。
つまりそれ以降のRUNやEuphoria、Highlight Reelはタイムリープ後と考えています。
もしそれらも「夢の世界」であれば、ソクジンがタイムリープをしているというのもテヒョンの夢となってしまいます。何でもありです。そう言うわけにはいきません。
次に、何故ソクジンがテヒョンの夢の世界を知っているのか。
現段階ではソクジンが、海辺のカフカの登場人物と同じように夢の世界へと入れる人間かどうかは分かりません。*1ソクジンが後から合流しているような点から、そう言ったことが推測出来なくはないですが、今はまだソクジンがテヒョンの想像で生まれたソクジンなのか、本当のソクジンなのかは分かりません。
本当のソクジンで、もしテヒョンと同じように夢の世界へと入ることが出来たのだとしたら、ソクジンがタイムリープしても覚えていておかしくありません。
EuphoriaのMVのような展開でも、そこまで問題はないでしょう。
しかし、ただのテヒョンの想像だったなら。
ソクジンはテヒョンに言われるまで、彼が悪夢を見ている事も知りませんでした。
そんな彼が、テヒョンが展望台に登ったこと。そしてそこから飛び降りたこと。
それを知っているはずがありません。
ですが花様年華Noteから、ソクジンはそれを知っていることが分かります。
彼はテヒョンだけを救えなかった事に、そこで気付いたのですから。
ここで矛盾が生じます。
今後の展開にも関わる一番大きな矛盾です。
個人的な結論
正直な所、私がこの夢の世界の説をあまり考えなかったのは、明確な伏線や情報がない限り、夢の世界説というのはあまりに万能であり、言ってしまえば何とでも考えられてしまうからです。
その一方で、結論付けにくい部分や違和感を補う考察ができる事も確かです。
しかしその分、やはり矛盾が生じてしまいます。
今回は歌詞からの推測で「海辺のカフカ」を元に考えてみましたが、やはり完全にそう言い切るには情報が少なすぎますね。
Prologueだけが夢の世界と言うのも変ですし、ソクジンがそれを知っていることはもっと変です。やはりここが大きな矛盾でした。
夢なのか現実なのかが分からない
僕の海辺のカフカよ
あの森には行かないでくれ
この歌詞はもしかすると、それこそ隠喩的な意味合いかもしれません。
Butterflyの歌詞は大事な人を失う事が怖い、という意味も込められていますから、大事な人があちら側の世界に行かないでくれと、そう言う意味なのかもしれません(というか本当にこう言う意味では?)
思った以上にグダグダになってしまい、ここまで読んでくださった方には時間を頂戴しただけになり申し訳ない気持ちです。
RUNの考察についてはもう一度考えてみたいと思います。
そしてもう一つ、Prologueとは少し無関係ですが別の話を。
テヒョンが見る悪夢について
テヒョンが何故悪夢を見ているのかについてです。
これについて理由はまだ分かっていませんね。
ソクジンがタイムリープを始めてからだということは分かっていますが、どうしてそんな不思議なことになっているのか、今はまだ全く説明がないのです。
テヒョンの夢の内容は彼らの本当の過去でした。
しかし私はテヒョンの悪夢はただソクジンが重ねてきたタイムリープの記憶ではなく、予知夢の可能性が高いのではないかと思っています。
理由は花様年華Noteにあります。
これはEuphoria以降の話になりますが、ソクジンが皆とまた海に行けるようになり、今度こそ全ての過ちを正した後、テヒョンの悪夢の内容は変化しました。
それはソクジンが皆の未来を変えたからでしょう。
そしてテヒョンが次に見るようになったのは、ソクジンが目の前で女性を亡くす悪夢。
そのメッセージを見た瞬間、夢を思い出した。
ソクジン兄さんが見ている中、1人の女性が事故で死ぬ夢。
その夢の終わりが花火大会だった。
この夢が指すのはHighlight Reelのシーンです。
8月30日に本当に起こる未来であり、つまりテヒョンもソクジンさえも知らない未来です。
テヒョンは本来起こるはずだった未来を夢で見ています。
今まで私はテヒョンの悪夢はどちらかというと「ソクジンのタイムリープの記憶を共有している」と言うものに近いイメージで考えていました。
ソクジンも初めてテヒョンから悪夢の話を聞いた際「どうして知っているんだ」といった反応だったので、勝手にそう思ってしまっていました。
しかしそう考えると、8月30日の話のようにソクジンが知らない未来をテヒョンが悪夢で知っているのはおかしいんですよね。
知っているのであれば、ソクジンは彼女と花火大会には行きませんでした。(Highlight ReelのMVのように)
そのことから予知夢の可能性が高いという考察に至りました。
そして肝心の悪夢を見ている理由ですが、これはいつかわかるのでしょうか。
どこかにヒントが零れていないか気になります。
Highlight Reelの記事は考えがまとまってからにしたいと思います。
歌詞考察も楽しいので、少しずつ。
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