⑲花様年華 考察<THE NOTES 2 まとめ①>
※以下、花様年華Note・漫画 花様年華<SAVE ME>ネタバレ注意
こんにちは、OILKINGです。
かなりお久しぶりになってしまいました。
ついに!花様年華THE NOTES 2が発売しましたね〜〜!!
(いつの話だよ)
続編ということで大変楽しみにしていました🥰✨
諸々の事情でアップするのが遅くなってしまったのですが、少しずつ上げていきたいと思います。
NOTES 2を読んだ感想としては、今まで散りばめられていた伏線が回収され一つの話が完結したのかなという印象です。
全てが解決したわけではないですが、花様年華のストーリーが始まって今まで明かされていなかった部分は大方分かったかなといった感じですね。
第1章が完結したのではないかなと思いました。
つまりまだ続くということです・・・。
今回の考察の書き方ですが、とにかく考察というより伏線回収が多いと思ったのでまとめて書くのではなく、少しずつ細かく書いていこうかと思います。
実際に片手にNOTESを開いていただくと分かりやすいかもしれないです。
完全に本のネタバレになるので、未読の方はご注意ください。
INUのホソクのシーン
今回は触れたいシーンがたくさんあって、まだうまく纏まっていないのですが、まずはホソクについて触れていきたいと思います。
NOTE2では今までのシーンはこれだったのか!という新事実がたくさん出てきました。
どの程度初めから想定されていたかはわかりませんが(笑)
その内の一つに、I NEED Uのホソクのシーンがあります。
最後に思い出すのは、橋の上で見上げた空だった。めまいがして、視界がぐらついた。膝が折れそうになり、橋を行き来する車のクラクションが耳をつんざいた。ナルコレプシーの発作だった。
──22年5月11日 ホソク
ここだ〜〜〜〜!!
この日、どうしてホソクが睡眠薬を服用し、ナルコレプシーを引き起こしたのかが分かりました。
今回初めて出てきた話でしたが、ホソクが育った養護施設の先生が病気になったということを知ったからでした。
先生の元へと向かったホソクは家の外で”手術をしなければならない”と先生が誰かと話しながら笑っているのを聞き、先生の容態が思わしくないことを知ります。
先生は、誰かと話しながら笑っていた。辛いと言う言葉が、手術を受けなければいけないと言う言葉が、望みは薄いという言葉の全てが嘘のようだった。一瞬目が合いそうになったが、かろうじて身を潜めた。顔を見たら涙が溢れそうだった。先生まで僕を捨てて行ってしまうのかと、恨み言を行ってしまいそうだった。
(中略)
先生も母さんのように、僕のもとから去ることになるのか。僕はまた大切な人を失うことになるのか。涙が出そうだった。
「人の心配してる場合かよ。何がごめんねだ。そう思うなら死なないでよ」
無意識に呟いた。
大切な先生を失うかもしれない、そのショックからホソクは睡眠薬を服用したのかもしれません。
橋の上で気を失ったホソクは、目覚めた病室で数年ぶりにパクジミンに再会します。
偶然訪れた二人の再会は、こうやって起こったのですね。
音信不通だったジミンは、ホソクが入院し隣のベッドになったことがきっかけで、今まで入院していたのだと分かりました。
次の日に書かれたソクジンの日記がありますね。
キョンイル病院に入って窓を見上げた。あのどこかにホソクとジミンがいるはずだ。考えてみれば不思議な縁だった。ホソクがナルコレプシーで倒れることはよくあったが、入院まですることは珍しいことだった。その時期にジミンが外科病棟に移り、隣のベッドを割り当てられた。もしこんなことが起こらなければ、僕はホソクが事故に遭うのを止められず、ジミンが病院にいることも知らなかっただろう。
──22年5月12日 ソクジン
ホソクの事故というのは、本来の過去で起きていた事故のことです。
ソクジンがタイムリープをするきっかけとなった日、5月22日。
アメリカから帰国したソクジンが、4月11日に偶然ガソリンスタンドで見かけたナムジュンに声をかけなかったことを思い出し、ナムジュンを訪ねに行ったあの日です。
ナムジュンは拘置所におり、ナムジュンから伝えられた事実。
”ユンギとジョングクは死に、ホソクは事故に遭った”
なぜホソクが事故に遭ったのか、今まで分かりませんでしたが、少なくとも養護施設の先生のことが関係していることは分かりました。
そして、ホソクが事故に遭わず脳震盪で済んだのはソクジンのおかげなのかもしれませんね。
何度もタイムリープを繰り返しているソクジンでも、この日どうして入院するほどのナルコレプシーをホソクが引き起こしたのかは知りません。
それどころか、ホソクが自らナルコレプシーを引き起こしていることも知らないでしょう。
ホソクは悲しい過去がありますが、比較的明るく、ナルコレプシーを起こしても立ち直れる強さがあります。
他の人物の方がなかなか大変な状況なので、ソクジンもそこまでは知らずに済んでいたのだと思います。
ソクジンの変化
運命
前回の考察でもソクジンの様子に変化が起こっているようだと書きましたが、それは数年ぶりに出会った彼らも気付いていたようですね。悪夢を見ていることもあり、テヒョンはソクジンと再会する前から“ソクジンの変化を暗示するような夢”を見ていました。これは22年4月11日の話ですから、学生時代にソクジンが海外に転校して以降、テヒョンはソクジンと再会していません。ソクジンの近況など知るはずがないのです。
昨晩、夢を見た。高校時代の仲間たちが登場する悪夢だった。乱暴でぞっとするようなことが起こった。そして、その悲劇の全てをソクジン兄さんが無表情に眺めていた。その不気味な顔をグラフィティに描いたのは、そうでもしなければ頭の中を満たした恐怖心を拭い去ることは出来なかったからだった。
それからナムジュン兄さんに会いに行ったが、兄さんは意外なことを言った。「ソクジン兄さんが戻ってきたよ」俺はナムジュン兄さんを振り返った。これは偶然だろうかと思った。
──22年4月11日 テヒョン
キム・テヒョン、めちゃめちゃ鋭い。
個人的にテヒョンがソクジンのタイムリープ(タイムリープではなくともソクジンが何かに関わっているということ)に気付くとすれば、ソクジンと再会した後かと思っていましたが、4月11日の時点でテヒョンが見ていた悪夢の内容がかなり変わっていたみたいですね。この時点でソクジンに対する疑念が出ていてびっくりしました。そしてこの言葉。
「兄さん、今の俺たちの姿は自分たちで選んだものでしょうか、それとも…」
──22年4月11日 テヒョン
いや、話が早すぎるよテヒョンくん。天才?!
自分がソクジンの夢を見た次の日、ナムジュンが2年近く会っていなかったソクジンと会っていた。それを機にまた高校時代のみんなと会うことになった。
本当にこれは偶然なのだろうか。
ガソリンスタンドに急に現れたソクジン兄さんの顔が浮かんだ。無表情な顔、冷たい口調。さっきのテヒョンの質問が思い浮かんだ。『兄さん、今の俺たちの姿は自分たちで選んだものでしょうか、それとも』テヒョンはそこで口をつぐんだ。テヒョンが言おうとしたのは、たぶん運命という言葉のはずだ。運命があると信じるのかと。
運命、これまであまり考えたことはなかった。ただ、生まれた環境や性格のようなものが運命ではないかと考えた程度だった。でも、おかしなことにその質問を聞いた瞬間、運命なんてなければいいのにと思った。決まっているものは何もなく、結局全てが可能性と選択として残されればいいのにと。
──22年4月11日 ナムジュン
個人的にこの文章、特に最後の一文がすごい好きです。実際にナムジュンが書いているわけではないですが、客観的に見てナムジュンらしい言葉だなと思います。
自分たちの未来が運命などではなく、自分の意思や行動次第で変わるものであってほしい、というのは現実に満足していないナムジュンだったからかもしれません。
そう考えると、確かにソクジンのしているタイムリープは”彼らを不幸な未来から救うため”ではありますが、同時に”一つの未来に導いている”わけでもあって、確かにそれは彼らの運命を選択して導いているかもしれないですね。
一方でソクジンにとっては、彼らの決められていた運命はひとつだけ。
それがINUで描かれていた悲惨な未来だったわけです。
ソクジンにとっては運命に導かれないように、彼らの未来の選択肢を増やすことがタイムリープの理由です。
いつだかソクジンの日記に「どれだけ未来を変えようと、あいつらは自ら不幸になろうとする」といったようなことを書いていた気がします。
この両方の分かり合えない感じが、なんとも切ないなと思います;;
ソクジンの部屋の地図
テヒョンはソクジンに対して疑念を抱いてからというもの、すぐに行動に出ます。
ソクジン兄さんは今回も電話に出なかった。戻ってきたという話を聞いた後、毎日電話をかけた。携帯の画面を見下ろした。キム・ソクジンという文字が、今更ながら見知らぬ名前のように感じられた。
──22年4月21日 テヒョン
テヒョンはソクジンと連絡を取ろうとしますが、ソクジンはそれに応えません。その理由はなぜか。単純に”興味がない”のでしょう。幾度ものタイムリープから、テヒョンがどういう理由で連絡をしてきているのかは知っているかもしれませんが、今のソクジンには関係のないことです。それはタイムリープとは関係がないから。魂の地図とは関係がないから。
テヒョンはソクジンの実家にやってきていました。何をどうしようという計画はありませんでしたが、ソクジンの家を見渡せる路地で部屋に戻ったソクジンの姿を捉えました。
そこであるものを目にします。
部屋に貼られた地図とたくさんのポストイットと印。
うわ〜〜〜LINE漫画で見たやつ〜〜〜!!!
画像は貼りませんが、全く同じシーンがLINE漫画にありましたね。
もちろんそのシーンではテヒョンは出ていませんが、まさかこの様子をテヒョンが見ていたとは・・・。
この時点でテヒョンは、ソクジンが自分たちを全く頼る気がないということ、そして何かを計画している、自分の知っているソクジンではないと言うことを確信したのではないかと思います。
そしてテヒョンはさらに行動を起こします。
4月25日、下校途中のジョングクに声をかけ「お前、最近高いところに登っているのか?」とジョングクが誰にも話したことのない話をします。
兄さんは工事現場を指して言った。
「あんなとこに登るなよ。特に夜には絶対に行くんじゃないぞ、分かったな?」
──22年4月24日 ジョングク
LINE漫画の内容の中で、ソクジンが4月11日にナムジュンとジョングクを救おうとしている時、たまたまテヒョンに遭遇した時がありました。
しかし現在のソクジンが、テヒョンに助けを求めるとは到底思えません。そしてテヒョンもそれを分かっています。
日付が変わっていないのであれば、ジョングクが工事現場の屋上に登ったのは4月11日。
テヒョンがジョングクに声をかけたこの日の日記は4月25日。
つまりジョングクはソクジンに助けられた後だと考えられます。(もしくは未然に防がれた後)
テヒョンは本来この4月頃はユンギやジョングクが死ぬ・・・といった悪夢を見ており、グラフィティに明け暮れていた時期です。あまり本編にも登場しませんでした。
夢の内容が変わったことにより、テヒョンの行動も変化している事がわかります。
テヒョンの確信とソクジンの拒絶
4月30日のテヒョンの日記。
路地に差し掛かると、ユンギ兄さんが作業室から出てくる姿が見えた。「兄さん!」叫んだが、聞こえないかのように兄さんは角を曲がって消えた。「兄さん」俺はもう一度名前を呼びながら角まで駆け降りた。だが、兄さんの姿は見えなかった。
どっちに行ったんだろう?きょろきょろとすると、向こうの車の中にソクジン兄さんが座っているのが見えた。俺はその場に凍りついた。突然世界が耐えられないほど静かになった。全てが停止したみたいだった。自分の心臓の音だけが大きく響いた。夢で見たあの顔だった。ふと思い出した。兄さんの部屋で見た地図。ソンジュ警察署からソンジュ駅の方に行き、少し右。兄さんが地図にマークをつけたところ。それがこの場所だった。
テヒョンはおそらく、直前の日記でジョングクと再会した際、ユンギの元に行くと言ったジョングクに着いて行ったのでしょう。そして何かが原因でユンギが怒ってしまった。
これはRunのMVシーンを思い出します。
後日、テヒョンユンギの元へ行く途中で彼を見かけるが、ユンギは声に気づかず行ってしまう。
そしてそこに現れたのがソクジンで、あの時「何の印だろう?」と思った場所こそが此処だった。
テヒョンはソクジンに近寄り、するとソクジンが誰かに電話する声が空いた窓から聞こえてきます。
それはソクジンが刑事さんに”キムテヒョンがまた問題を起こしたらチョンホソクに連絡をしてください”と言う内容。
「正直に言ってください。兄さんが地図のここに印をつけたのを見たんです。どうしてここに来たんですか?」
兄さんは顔を顰めた。そして俺の背後をちらりと見てから、もう一度時計を見た。「もしかして、兄さんも俺と同じ夢を見たんですか?ジョングクが墜落して、ナムジュン兄さんが……」兄さんは疲れたように手のひらで顔を撫で下ろしながら言った。
「キム・テヒョン。お前は何も知らない」
──22年4月30日 テヒョン
ソクジンの明確な拒絶と、テヒョンがソクジンも”自分と同じ悪夢”を知っていると確信した事がこのシーンから分かります。
ソクジンがテヒョンから何度も夢の話を聞いているでしょう。
その上で関わってほしくないから拒絶しているのです。
そして直後、夢の中と同じ光景が広がり、テヒョンは悪夢の内容を思い出します。
ユンギが炎と煙の中で死んでいくところを。
テヒョンはユンギを助けようとしましたが足を挫き、それでも歩こうとしたところをソクジンに腕を掴まれ、車の中へと押しやられます。
結局、ソクジンの計画通り、ジョングクがユンギを助けに行きますが、テヒョンは理解ができなかったでしょう。
未然に防げたはずなのに、ソクジンはそれを知っていたはずなのに、どうして二人を危険に晒すのかと。
ソクジンからすれば、これがユンギを助ける最適な方法だったのですがそれを知っているのは自分だけです。(漫画ではユンギを助けたソクジンが、病室でユンギにどうして助けたんだと言われたシーンがあります。火事を起こさないことが解決策ではないということを、ソクジンはその時に察します)
ソクジンはそれをわざわざ話すつもりもなければ、テヒョンに軽蔑されようと構わないでしょう。
魂の地図を見つけるためには多少の犠牲は仕方ないからです。
時が少し経過し、5月21日。
この事件が起こった直後のテヒョンの日記です。
父に飛びかかった瞬間の耐えられない怒りと悲しみは、俺の中にそのまま残っていた。おかしくなりそうな心をどう鎮めればいいかわからなかった。それでも少し正気に戻ると、数々の場面が頭に浮かんだ。
ソンジュ市の地図の前で物思いにふけっていたソクジン兄さん。
ユンギ兄さんの事故現場に現れた瞬間。
あの時誰かにかけていた電話の内容。『キム・テヒョンが事故を起こしたら、チョン・ホソクに連絡を……』
この全てが偶然だと言えるだろうか。夢の中のソクジン兄さんは全てを見つめているだけだった。だが、現実の兄さんは俺たちの事故に毎回介入した。悪夢と現実をどう区別すればいいのか。夢で見た兄さんの顔を振り払う事ができなかった。兄さんは俺たちを助けてくれているのか。あるいは、俺たちを特定の未来に追い込んでいるのだろうか。
──22年5月21日 テヒョン
あ、あああ;;;;;
冒頭で書いた、テヒョンがナムジュンに尋ねた”運命はあると信じるか”という話。
ソクジンの行動の意味を理解したテヒョンは、その上でソクジンの意図が分からなかった。
自分たちを事故から救ってくれているのか、はたまた事故に遭う未来へと導いているのか。
確かに間違ってないけども;;
ソクジンにとって救いであるのは、テヒョンはもっと悲惨な未来を知っているということでしょうか。
事件は起こってしまっているものもありますが、死んでしまうはずだった二人は生きており、ナムジュンの事件は起こらなかった。
悪夢の内容はもっと凄惨だということをテヒョンは知っています。
だからこそ”ソクジンは自分たちを事故から救ってくれているのか”という選択肢が彼の中にはあるのですが、、、
読者としてはなんともやきもきしてしまいますね。
今回はここまで…
かなり短いのですが、続きは次回以降にしようと思います。
実は何度も記事を書き直していて、どう言った形で書こうか迷っております。。
今回のように細かい点まで触れていくのか、分かったことや疑問点をまとめた箇条書のような簡単なものの方が分かりやすいのか…。
というのも、今まではMVに擬えてNOTEの内容などを書いていたのですが、今回はNOTE2の内容そのままの話なのでまとめてしまうとかなりあっさりしてしまう気がします。
初見当時に内容をまとめていればよかったのですが、今からまとめるとそれだけで時間がかかってしまいそうで(言い訳です)
今現在では、今回と同じように注目するシーンを描きながら要点をまとめ、最後に「3秒でわかるNOTE2!」みたいな感じでまとめられたらなと思います。
なんいせよ読めば済む話ではありますね😂
長らく更新が空いてしまい申し訳ありませんでした。
その間、ツイッターをフォローしてくださったり、ブログの読者になってくださった方がいたり、Dynamiteをきっかけに花様年華について調べている方が増えたのかな?と個人的に実感しています。嬉しい!
動画の更新も止まっているのですが、コメントなどありがとうございます。
返信できていなくて申し訳ないです。
動画更新についてですが、音声収録がなかなかできない状態なので、字幕動画に変更するか悩んでいます😭
なんにせよ、分かりやすい方がいいとは思うのですが、字幕動画の方が更新頻度をあげられそうなので検討中です!
悩んでることについてはツイッターで皆さんのお声もお聞きできればと思います😂
ブログのコメントでも、ぜひご意見頂戴できればと思います。
すっかり頭から抜けていたのですが、血汗涙以降の考察もあげてないですよね!?
血汗涙の考察は下書きにずっといるので書いた気でいました!!
途中までは書いているので、これもそのうちあげようかと思います。
やばい後書きの方が本編より長いかもしれない。終わります。
次回は、僕たちの生涯で一番美しい日、からになります。
近いうちにあげたい!そのつもりはあります!