花様年華-oklog.

BTSのコンセプト、花様年華に関する考察記事をメインに書いています。個人的な解釈になりますが、参考にしてくださると嬉しいです。2022年現在、少しずつ記事を編集中です。ご了承ください。Twitterは諸事情により閉鎖しております。

LOVE YOURSELF

Introduce my roots.

②花様年華 考察<学生時代>

※以下、花様年華Note・漫画 花様年華<SAVE ME>ネタバレ注意

 

 

学生時代の話

今回の記事ではストーリーを知るにあたって大切な7人の学校時代について記載します。

学校時代については花様年華Noteに詳しく書かれています。

他のMVの中などで全く記載がないため、小説内だけの内容なのかと思っていたのですが、2014年から始まるBTS TRILOGY EPISODE Ⅰ・Ⅱで公開されたトレイラーがかなり関連あるものだったので、それも踏まえて見ていきたいと思います。

 

 

目次

 

 

7人の学校時代

前回のジンの過去話の中で、ジンが1学年下で入学した、とありました。

ソクジンは高校3年生の年齢ですが、アメリカとの制度の違いで1学年下に入学しました。

 

この時

高校2年生:ジン・ユンギ

高校1年生:ナムジュン・ホソク

中学3年生:ジミン・テヒョン

中学1年生:ジョングク

 

だと考えられます。

実際の年齢差も加味されているように思えます。

また恐らく中高一貫高?のような感じで、中学生も高校生も同じ校舎で授業を受けているようですね。

 

 

7人の出会い

7人が出会ったのは遅刻をした罰として、今は使われていない倉庫の教室のボランティア清掃を一緒にしたことがきっかけでした。

 

それがこのシーン。

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漫画 花様年華<SAVE ME>にも、遅刻して怒られているシーンがありました。

7人揃って教師に怒られ、それが彼らの出会いでした。

 

これを見た時、学校シリーズも関係がある……?とびっくりしたのですが

このトレイラー見る限り、かなり関連があるかと思います。

花様年華Noteに出てきたシーンが沢山出てきます。

 

7人は元々知り合いではありませんでしたが、後日授業をサボるためにそれぞれが倉庫の教室に向かい、彼らはまた再会します。

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まるで昔からここにみんなで集まっていたかのように、その場所は居心地がよく、それぞれ本を読んだり、ダンスをしたり、ピアノを弾いたり、好きなことをして過ごしました。

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息が詰まる学校生活の中で唯一息のつける場所。

7人にとって倉庫の教室は大切なアジトとなりました。

 

 

初めて海に行った日

そしてそれ以降、皆は共に行動するようになり、一緒にいる喜びを、一緒に笑える幸せを知りました。

彼らはそれぞれ、深い事情を抱えていました。

それでも、皆でいると笑うことが出来ました。

 

そんな日々を過ごすようになったある日。

 

6月12日のことです。

学校をサボったものの、行く宛のなかった7人はナムジュンの提案で海に向かうことにしました。

海へはそれなりの道のりがありましたが、皆でバスに乗るお金もなく、彼らは歩いて海に向かいました。

とても暑い日でした。

 

海に着くと皆走り出し、思うままに遊びました。

ひとしきり遊んだ後、ホソクの提案である伝説がある岩に向かいました。

その伝説は「岩の上に乗って海に向かって夢を叫ぶと、その夢は叶う」という物でした。

 

そこまでは3.5キロの道のりがありました。ユンギは嫌がりましたが、テヒョンの言葉により、7人はカンカン照りの中歩きました。

 

皆、夢があったわけではありません。

ジョングクは昔、兄達に夢を聞いたことがありました。

ソクジンは「いい人になること」。

ユンギは「夢はなくても良い」といい、ホソクは「幸せになりたい」と言いました。

他の三人もこれと言って大きな夢はありませんでした。

夢もないのに、どうして僕達は“夢が叶う”という言葉に釣られて3.5キロの道を歩いているんだろう、ジョングクはそう思っていました。

 

途中、ジョングクはユンギに手の爪を噛むことを窘められました。

それまでジョングクはユンギとあまり話したことがなく、まさかその言葉が自分に向けられているとは思ってもいませんでした。

 

実はユンギにも同じ癖がありました。 

ユンギは自分の爪をジョングクに見せ「こんな風になる」と言いました。

それを聞いてジョングクは何も言えず、慌てて手を隠しました。

 

続けて、ユンギはジョングクに「お前の夢はなんだ」と聞いてきました。

ジョングクが兄達に夢を聞いた時、何も言わなかったからです。

ジョングクは夢が何か分かりません、そう答えました。

 

ユンギは「人生かけて叶えたい何か、じゃないか」と言いました。

それを聞いていたホソクが携帯の辞書で「夢」について調べ、ジョングクにそれを読み上げました。

 

「不思議ですね。一生かけて一番叶えたいことも、絶対叶う可能性のないことも全部夢って言うなんて」

 

ジョングクの言葉に、ユンギはこう言いました。

 

「叶わないことを知っていながら、諦められないほど切実なのが夢ってことだろう。でもさ、お前は夢なんて持つなよ。そんなのがあると面倒になる」

 

ユンギはいつの間にか爪を噛んでいました。

彼が爪を噛む理由をジョングクは聞くことが出来ませんでした。

 

目的の場所についたはずなのに、その岩は見つかりませんでした。

ジミンが携帯で調べた記事を読み上げ、そこでようやくリゾート地が建設されるために景観の邪魔になると、岩が壊された事を知りました。

 

本当に夢が叶うと、皆期待していたわけではありませんでした。

それでもどうしようもなく、力が抜けました。

 

「夢なんて持つな。面倒になる」

 

そう言っていたユンギもそうでした。

彼はぼんやりと海を眺めた後、また爪を噛み始めました。

 

ジョングクが彼に話しかけようとした途端、工事のドリル音がそれをかき消しました。ユンギは聞こえないと首を振りました。

 

「兄さんも世の中が重いですか?」

 

今度はジョングクが聞こえませんでした。

 

そんな二人をみて兄達は笑い出しました。

そうして皆、工事音に負けないよう大声を出し、海に向かって将来の夢を叫び始めました。

自分の言っている声すら聞こえませんでした。

 

工事の音が止むと、皆は慌てて口を閉じました。そうして顔を合わせて笑いました。

 

「ここで写真を撮ろう」

 

ソクジンの提案で撮った写真を、ジョングクは彼に欲しいと頼みました。

ソクジンは写真日付を書き、ジョングクに渡しながら

「お前がさっき叫んだ夢、きっと叶うよ」そう言いました。

声が聞こえたのかというジョングクの問いに対し、ソクジンは何も答えませんでした。

 

 

ソクジンの秘密

授業をサボっているような7人なので、当然素行はよくありませんでした。特に問題児だったのはユンギとテヒョンだったようです。

 

そしてソクジンには、みんなに秘密にしていることがありました。

ソクジンは校長にみんなの行動を報告していました。どうしてそういった行動をすることになったのか、詳しく記載はありませんが、前回のソクジンの過去話で記載した父や校長の圧力、また「父の言ういい子にならなければ」という思いがあったと思われます。

 

その話を彷彿とさせるシーンがトレイラーにあります。

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ソクジンはインカムを付けていて、誰かに命令を受けています。

その相手はブラックリストを持っていて、そこにはソクジン以外の名前がありました。

これまでの話から、この相手は校長であると考えられます。

 

たまたま問題視していた生徒達と仲良くなったソクジンに、校長は目をつけたのではないでしょうか。

命令を受けるソクジンは、どこか困惑しているようにも思えます。

 

校長に彼らのことを報告する、これがソクジンの隠された任務でもありました。

そしてこのソクジンの行動が、ある悲劇を生んでしまいます。

 

 

ユンギの退学

保護者参観の日、いつものようにサボろうとしたジョングクは、倉庫の教室に向かいました。中に入るとそこにはユンギしかおらず、ユンギはピアノを弾いていました。

ジョングクは机を並べ昼寝をしようと横になっていた所、勢いよく教室の戸が開かれ、教師が中に入ってきました。

教師は入るが否やジョングクを殴り、ジョングクは思わず床に倒れ込んでしまいます。

教師の暴言に黙って耐えていると、急に声が止みました。

ユンギが教師の肩を押しのけ、ジョングクの前に立ちはだかっていました。

 

ユンギが退学になったのは、その後のことでした。

 

 どうして教師が自分たちのアジトを知っていたのか。

それの理由を1番よく知っていたのはソクジンです。

 

故意ではありませんでした。

弟達をかくまっていると疑った校長に「お前がいい生徒ではないと父親に言うぞ」と脅されたソクジンは、何か言わなくてはいけないと思い咄嗟にアジトの存在を打ち明けたのです。

まさか保護者参観の日に、そこに誰かいると思っていなかったからです。

 

ソクジンにとっても、7人で過ごしたアジトは大切でした。

彼らを陥れようとしたわけではありませんでした。

 

しかしユンギが退学になる事態にまでなってしまった。

 

校門を出ると、ここで初めて遅刻をした日を思い出した。

遅刻をして皆で一緒に罰を受けた。だから笑うことが出来た。

そんな時間を僕がぶち壊したのだ。

父が望む人生を生きることにしたくせに、幸せなんか望まないことにしたくせに、

出してはいけない欲を出してしまった。

  

これは花様年華Noteに書かれているソクジンの記録の一文です。

 

 

ユンギが退学になってから、7人はバラバラになってしまいます。

ナムジュンはみんなに別れも告げずに引っ越しのため退学、ソクジンは夏休みの間に転校、ジミンは発作で倒れて以降消息を経ち、テヒョンは学校に来なくなりました。

 

 

ジョングクと兄達

幼いジョングクにとって兄達は本当の兄弟、本当の家族のような存在でした。兄達は知りませんでしたが、ジョングクは毎日アジトに顔を出していました。

誰も来なくても構いませんでした。

あの場所があるだけで、明日は誰かが来るかもしれない、明日来なければ、明後日は来るだろう、そう思っていたので平気だったのです。

 

ユンギが学校に来なくなってからも、ジョングクはアジトを訪れました。

頭の中には、扉を開ければ兄達がいて、思い思いに過ごしている姿が思い浮かびました。

しかし実際にジョングクが扉を開けると、そこにいたのはホソクただ一人。

彼は一人で、自分たちの私物を片付けている所でした。

  

ホソクはドアノブを掴んだまま立ち尽くすジョングクの肩に手を回し、外に引っ張っていきました。

 

「もう行こう。」

 僕は悟った。あの日々は過ぎて、もう二度と戻ってこないのだ。

 

 

テヒョン

皆がアジトで過ごす様になってから、ある日。

テヒョンにとって、それは偶然でした。

いつも通り倉庫の教室に向かったテヒョンは、扉の前にナムジュンがいることに気が付き、驚かそうと息を殺して近づきました。

 

そんな時、教室の中からソクジンの緊迫した声が聞こえます。

話の内容から、ソクジンが校長と電話で話している事がわかりました。

ユンギとテヒョンの名前が上がった時、ナムジュンは驚いたように息を吸いました。

 

 

ソクジン兄さんは校長に、ユンギ兄さんと俺がこの数日間、どんなことをしでかしたのか、全部話した。 

 

ナムジュンの気配を感じたのか、ソクジンは扉を開けました。手には携帯電話を持っていて、ソクジンが弁解をするかのように口を開けると、ナムジュンはそれを遮ってこう言いました。

 

「大丈夫です。兄さんがそういうからには、何か理由があるんでしょう。」

 

テヒョンはそんなナムジュンが信じられませんでした。

ソクジンがしていることは、自分たちに対する裏切りだったからです。

 

しかしナムジュンは「大丈夫」といい、何事もなかったかのように笑いました。

そんなナムジュンを見て、テヒョンは思いました。

俺よりも物知りなナムジュン兄さんが大丈夫といっているのであれば、きっと大丈夫なんだろう。

ナムジュン兄さんにもきっと理由があるんだと。

テヒョンはここで聞いたことは誰にも話さないでおくつもりでした。

 

 

ナムジュンが引っ越ししたのは5月のことで、ユンギが退学になったのは6月でした。

ナムジュンは誰にも言わず引っ越したため、ユンギが退学になったことを知っていたかは定かではありません。知っていたとしても詳しいことまでは知らない可能性が高いです。

 

つまり、ユンギの退学の本当の原因に気がついていたのは恐らくテヒョンだけです。

テヒョンはソクジンが校長と繋がっていることを知っていたからです。 

 

 

それから

引っ越し、退学、転校、入院などで離れ離れになってしまった7人は、その後は遊ぶことも連絡を取り合うこともなくなっていきました。

 

ホソクは高校卒業後、ツースターバーガー(ファーストフード店)でアルバイトをしており、テヒョンとジミン、ジョングクはまだ高校生でした。

 

 

TRILOGY EPISODE Ⅰ・Ⅱとの関連

上記までの話の中で、関連していると思われるトレイラーのシーンを貼りました。

他にもいくつかあるので紹介します。

 

3月2日

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3月2日。

私がこのトレーラーを確認したのは花様年華を知ってだいぶ後だったので、トレイラーを見た時ハッとして「ビッヒ怖!」と思いました。笑

 

というのも、花様年華Noteの中でこの3月2日はソクジンが高校に転入してきた日だったからです。

この日、彼は父に連れられ校長の部屋を訪れ、1学年下に入学します。

つまり彼らと出会うきっかけになる日です。

 

6月12日

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6月12日。

この日は彼らが"初めて海に行った日"です。

なるほど、そういう事か……と一人納得しました。

今後どこかの記事で話していますが、花様年華の中には何かと出てくる日付というのがあるのです。

ただこの6月12日はタイムリープ後に関連していませんでした。

その割にはこの日の写真に日付が書いてあったりと大切な日という認識はあって、どこで繋がるのだろうと思っていたので「ここだったのか…」という。

 

ナムジュンとホソク

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ナムジュンはバス停に居ますね。

彼は何かとバス停に縁があります。本当に。

分かりやすいMVはHighlight Reelでしょうか。花様年華Noteの中にも彼とバスの関連エピソードは豊富に出てきます。


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ホソクが食べているのはお菓子。

これも今後のMVに出てきます。分かりやすいのはFAKE LOVEでしょうか。

このお菓子は恐らくスニッカーズだと思われます。

彼が母に遊園地で置き去りにされた際、このスニッカーズと共に置き去りにされたのです。

恐らくホソクの好物だったのでしょう。

Highlight Reelにも映っています。

 

キャビネット

途中、教室で遊んでいると急に壁が壊れてキャビネットが出てくるシーンがあります。

鍵のかかったキャビネットをこじ開けると、そこには防弾チョッキがあり、それを着た7人は抑圧された学校に対抗する…みたいな流れなのですが、このシーンすごく見覚えがあります。

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見覚えのある、と言っても見てはいないのですが、花様年華Noteに似たシーンがあるのです。

ただ、これについては今話してしまうと混乱しかけてしまうので、今後話すことにします。

 

このキャビネットのシーンと、ソクジンが壁を眺めているシーンはとても関連していますので、覚えておくと楽しいです。

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BIG BROTHER WATCHING YOU

そしてもう1つ。
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服に壁の文字が映っています。

この「BIG BROTHER WATCHING YOU」というのは、「ビッグ・ブラザー」小説が元だと考えられます。

その小説で"ビッグ・ブラザー"のポスターに書かれている言葉です。

 

詳しくはこちらから。https://ja.wikipedia.org/wiki/%25E3%2583%2593%25E3%2583%2583%25E3%2582%25B0%25E3%2583%25BB%25E3%2583%2596%25E3%2583%25A9%25E3%2582%25B6%25E3%2583%25BC

 

倉庫の教室の壁にはこれに関連した言葉が書かれていると思われます。

その事から分かるのは「学校では常に監視され、抑圧を受けている」ということ。

常に監視下にあるというのが描かれているのだと考えられます。

 

INUやRUNで描かれているのは、この出来事以降のお話にあります。

離れ離れになっていた7人が、何故また再び集まるようになったのか。

 

次回はINUにについて詳しく描きたいと思います。

dddona.hatenablog.com